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当初大歩危を下る予定であったが、歩危常連のS隊長が加わり、急きょ小歩危に変更。脱臼して以来、小歩危は9ヶ月ぶりだ。大歩危と小歩危では心の準備が全く違う。
S隊長と私以外の2人にとっては小歩危デビューとなった。小歩危デビュー者がいるということで、私は小歩危の先輩なんだと、何だか急に気持ちに余裕が出てきた。
前の週に大歩危を漕いで準備も万全だし、今日はイケる!イケるはずだ!!と、イケてる自分を頭に描いた。
着替えのときは「ちょっと寒いなぁ」と感じたけれど、ドライトップを着込んでいざ漕ぎ出すとちょうどいい感じ。軽いフットワークで瀬をこなし、「鉄橋の瀬」でホールで遊び・・・。
そして遂に来た!因縁の「森囲いの瀬」。
小歩危過去4回のうち2回、この瀬でやられた。打撲と脱臼。私は思わず瀬に向かって「お願いします」と拝んだ。
今日のルートはこれまでとは違う。瀬の状況が変わったのだ。S隊長の指示に従い次々と下る。そして私も無事クリア。やったー!これで一気に気が楽になった。
瀬遊びしながら、気持ちよくダウンリバーを続けた。「二段の瀬」も楽勝!
そして「大滝」。さほど緊張しなかった。途中でエディーを取ってやろうとしたけれど、エディーから離れ過ぎてしまって失敗。後ろ向きで沈して最後の落ち込みをそのまま落ち込んだ。でも何ともなかった。
次は「曲がり戸の瀬」。陸に上がって下見してみた。思わずうなってしまった。ルート取りがちょっと厳しい!
岩々でくねくねっと落ち込んでいるところを通らざるを得ないのだ。どうもこの「くねくね」が頭に残っていた。「くねくね」と落ちていけばいいのだなと思い込み、目前の岩でくねっと艇を横向けたはよいが、反対向きにくねっと返すこともないまま、そのまま横向きで落ち込み、仰向きで沈してしまった。
次の瞬間、顔面を岩がこすり抜けた。やばい!次に大きな一撃を食らったらおしまいだ・・・。
メガネのレンズが飛んだと思いながらも、続く落ち込みに備え、すぐにロールアップしなければならなかった。もはや理想的なルートも取ることができず、きわどいルートをすり抜けた。
生きててよかった!顔面ヒリヒリ、メガネ破損するも、とにかく無事でよかった。
頬に軽い切り傷、頬骨と額がちょっと腫れあがった。
幸いにも闘志は消えず、壊れたメガネに視界がゆがむなか、怖い思いで「鮎戸の瀬」を下るも無事にゴールできた。
つまらない沈をしてしまう自分に歯がゆさを感じながらも、とにかく無事で良かった。
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