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初挑戦の南川。どんなことが待ち受けているのだろうか?ややビビリの面持ちで、車1台をゴール地点に置き、スタート地点の美那川キャンプ場に向かった。車道から見えている部分では、さほど問題となるようなところはなかった。
渓谷のキャンプ場で親子がのどかに魚釣りをしているところに、カヤック野郎が参上!さっそうと川を下ってその場を立ち去った。
スタートしてしばらくは、初級者でもいけそうな感じであったが、その考えは間もなく撤回しなければいけない様相になってきた。
事前の調べでスゴイところがあることは把握していたので、それがいつ来るのかドキドキもので、次々と迫ってくる瀬に立ち向かった。
次の瀬はどうだ、ここか?いや違う、ここはやれる…。
そんな格闘を繰り返し、ついに状態の読めない瀬にぶつかった。大きな落ち込みで艇からの視線では先が見えないのだ。いよいよ佳境に入ってきた。2番目に下見のために艇を降りたところが核心の瀬である。
川の中に立ちはだかる大きな岩々が流れをせき止め、岩と岩の隙間から3本の流れが落ち込んでいる。落ち込みというか、ちょっとした滝である。ここはどう考えてもやれないだろう!それも落ち込む流れがクロスして、到底まともな体勢では降りられない。
南川でソロは有り得ないが、ソロであれば、ここは絶対ポーテージだ。行く末を見届けてくれる仲間がいるということはありがたいことなのかどうなのか。やらざるを得ない雰囲気のなか、どの落ち込みをどのように落ち込んでいくかを決めなければならなかった。
左岸側の落ち込みは、真っ直ぐの流れと回り込む流れがクロスして落ち込んでいる。回り込んで落ち込む流れはちょうど滑り台のようなきれいな流れとなっていた(といっても幅が狭く急角度である)。
前日の那賀川本流の「強烈な落ち込み」をやったときのように助走をつけて、この滑り台に乗ればいいと思った。
意を決して、艇に乗り込み、真ん中の落ち込みでもいけるかなと漕ぎながら様子見しつつ、やっぱり左だと、助走をつけた。落ち込みの際、回り込んだつもりがそのまま真っ直ぐに突っ込んでしまったようだ。そもそも勢いつけて回り込むという芸当がもともと不可能なことだったのだ。
次の瞬間、仰向け沈したままホワイトウォーターボイルのなかで上体がタコ踊りしている自分に気が付いた。
これはやばい!上体を仰向け状態からロールセット状態に持ってこないといけない。しかし、水流を強く受けてなかなかうつぶせ状態にならない。川底岩が挨拶に来ないことを祈った。
何とかロールセット状態に持ってきてロールをかますも歯が立たない。再度水中でタコ踊りをしてしまう。2回目の力ずくロールでやっと地上に帰還した。もうヘトヘトですっかり気が抜けてしまった。ただただ無事で良かった!
これを見た仲間は、すっかり考え込んでいる様子。しばらくしてから重い腰を上げた。艇に乗り込んで、いよいよかと思ったら、タバコを吸い始めた。気持ちは分かる。
他人を通して、自分がどんな状況だったのかを確認できるなとデジカメを動画モードに設定してスタンバイOK。
私のように助走をつけることなく、ゆっくりと左側落ち込みに近づき、そのまま滑り台の流れに乗って、落ちていった。ツツーっと滑り、落ち込みの下にある岩にバウが乗り上げるものの難なくクリア!
思わず「卑怯だ!」と叫んだ。何なんだ、この違いは!!
「もう満喫したから、はやく那賀川本流と合流してくれ!」と思いながら、残りの区間をやりこなした。
初めてのコースで、終始ドキドキ状態。アドレナリンも途中で枯れ果て、那賀川本流に合流してからは放心状態でゴールに向かった。
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